カスタマーサクセスの重要アクション!顧客のサクセスの定め方と運用のポイント4選

  • カスタマーサクセスが顧客の「サクセス」を定義する理由
  • CSMが顧客のサクセスに向き合う時のTips

みなさんこんにちは!

今回は、カスタマーサクセスの活動のコアとなる、顧客の「サクセス」の定め方と運用のポイントをまとめています!

顧客のサクセスを定義する理由

こちらの記事では、オンボーディングの初回のミーティングで、「顧客と「サクセス」の認識を揃える」ことをするべきと書きました。その理由はそもそもどういったところにあるのでしょうか。

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まず、顧客がプロダクトを契約して活用する理由は、そのプロダクトによって得られる何らかの便益を享受し、顧客の目指す姿(サクセス)に近づくためです。

逆にいえば、そのプロダクトを使ってもサクセスにどうやっても辿り着けないとわかった時点で、顧客はそのプロダクトにお金を払う価値を見失い、結果として解約をする可能性がかなり高まります。

このため、 CSM としては、プロダクトの使い方をはじめとして、最短距離でそのサクセスへ辿り着く道筋を指し示すことが必要になります。そのためには、まず顧客の目指すゴールであるサクセスを解像度高く認識しなければならないことになります。これがサクセスを定義するべき理由です。

サクセスを定める際のTips

①顧客の口から直接、目指すサクセスを聞く

まずは、きちんと顧客の口から「どういう風になっていたいのか」を聞くようにしましょう。

通常、顧客の目指すサクセスは、The Modelでいうところのインサイドセールスやフィールドセールスとの対話・商談の中で、段々とシャープになっていくことが多いと思われます。このため、The Modelの下流に位置するカスタマーサクセスにバトンタッチされるときには、顧客の「こうしたい!」がかなりクリアになっていることが多いかもしれません。

ただ、フィールドセールスから、サクセスの内容について引き継ぎを受ければ十分ということにはなりません。改めて顧客の口から目指すサクセスが何かをきちんとヒアリングすべきです。

とはいえ、引き継ぎはしっかりやりたい!

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というのも、「そうかこんな機能もあるのか、じゃあこういうこともできるかも」と途中で気づくように、顧客が目指すサクセスの具体的な像は、導入検討を経てプロダクトを深く知るうちに変化することがあるからです。このため、今顧客がプロダクトを用いてどんなサクセスを目指そうとしているのかを、改めてオンボーディングの初回ミーティングの際に尋ね、CSMと共通認識を持っておくのが良いでしょう。

ちなみに筆者は、ハイタッチ対応する顧客には、必ずオンボーディング初回のミーティングでヒアリングをして、その資料に顧客のサクセスを明文化して記載し、送付するようにしています。

CSM側から顧客のサクセスを定めに行ってはいけないのか?

確かに経験豊富なCSMであれば、目の前の顧客にとって理想的な「サクセス」を示すことは可能ですし、決めに行きたくなる方も多いのではないでしょうか。筆者としては、「自分達が決断し、定義した」と顧客が認識できれば、CSMが、顧客のサクセスを定めに行っても良いと思います。

というのも、あくまでサクセスするのは顧客であり、コミットする責任とそこに向かうモチベーションは、やはり「自分達が決断したこと」に基づいて生じるものだからです(対極に「押し付けられた」と感じさせてしまうことがあり、そう思われるのは最悪のシナリオです)。言い換えれば、「自分達が決断し、定義した」と顧客が認識できれば、顧客は責任とモチベーションを持ってサクセスに向かってプロダクトを活用してくれるでしょう。

②短期的なサクセスと中長期のサクセスを定める

一口にサクセスと言っても、数ヶ月以内に達成されてしまうものもあれば、1年以上かけて達成されるものもあります。

顧客とサクセスを定義する場合には、こうしたことを加味して、1ヶ月〜半年で達成可能な「短期的サクセス」と半年〜1年間、場合によってはそれ以上かけて達成する「中長期的サクセス」をそれぞれ定義するべきです。

例えば、CRMSaaS プロダクトであれば、短期的には、各顧客情報の可視化と営業活動の型化をサクセスとし、中長期的には、受注率や売上の向上をサクセスとして置くといったイメージになるでしょう。

特に中長期的なサクセスは、プロダクトやみなさんの会社が考える「理想的な状態」にかなり近いものになるのではないかと思います。なお、この短期的サクセスは「ライトサクセス(Light Success)」、「ディープサクセス(Deep Success)」と呼ばれることもあります。

③継続的にフォローアップし続ける

CSMとしての活動で最も重要なのは、ここまでで設定したサクセスを一つの共通キーワードとして、都度顧客とコミュニケーションをとり続けることです。

例えば「オンボーディング完了ミーティング」で、短期的サクセスの達成度合いや達成可能性についてヒアリングしてみるといったことが考えられます。

顧客も、活用が中長期に及ぶとサクセスに向けた意識が弱くなることもあるため、顧客の成果を確認し合う QBR の機会は勿論のこと、ことあるごとにどんなサクセスを目指して行くのか、互いに意識づけながら進めて行けると良いでしょう。

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「サクセス」は定量的であるべきか?

後から振り返るという観点では、サクセス自体は、「○○できている状態」といったイメージで定性的な状態で定義されていても構わないでしょう。
その一方でその中間項としてのKPIは、定量的に示されていることが望ましいです。例えば「売上N%向上」や「コストMM円削減」といったイメージです。この点は必ずしも顧客側で設定に慣れていない場合も多いため、CSから積極的に具体的な例を示して、KPI設定をサポートできると良いでしょう。

④サクセスを絶えずアップデートしていく

プロダクトの活用が進むと、当初達成したいと考えていたサクセスが達成されることが当然出てきます。勿論それは大変素晴らしいことなのですが、そこでCSMやプロダクトの役割、そしてカスタマージャーニーは終わりではありません。達成が確認できたら、次なるサクセスを設定すると良いでしょう

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この際も、進め方はこのTipsで書いてきたことと基本的には同じです。多少CSMからヒントを与えることがあったとしても、直接顧客が新たに課題と感じていることをベースに、目指すサクセスを必ず顧客の口から聞くようにしましょう。

まとめ

顧客のサクセスが達成されるためには、プロダクトやCSMがきちんとサクセスさせるに十分な機能やスキルを備えているかが重要なのは間違いありません。ただ、他方でプロジェクトの難度が高ければ高いほど、顧客のコミットメントも重要な要素となります。それを繋ぐのが「サクセスで何を定めたのか」を確認し続けることだと思います。

是非CSMの皆様も顧客のサクセスにこだわり続けて頂きたいと思います!自分も頑張ります!