- 「意図ある仕事」の定義と効果
- マネージャーとしての「意図ある仕事」への向き合い方
はじめに
みなさん、こんにちは!新たな年を迎え、気持ち新たにスタートできるタイミングですね。
そんなタイミングで、今回は短期間で大きな成長に繋がる「意図ある仕事」の重要性についてまとめます。
「意図ある仕事」とは
本稿でご紹介する意図ある仕事とは、その字の通り、自分がこれから実行するアクションに対して、「その内容」や「その方法」で実施する自分なりの明確な理由(意図)を意識できていることを指しています。
基本的に人間の行動には何らかの理由があると思います。しかしその一方で「マネージャーに言われたからやる」「〇〇社もやっているからやる」といった具合で、外発的な要因に基づいて、何となくやり過ごしてしまうということも、あるのではないでしょうか。
ただ、それでは折角自分が成長できる機会を逃してしまうおそれがあります。自分に任された仕事から得られる可能性がある果実を、余す所なく掴むための方法の一つが「意図ある仕事」です。
意図ある仕事をすることのメリット
アウトプットの精度向上に繋がる
結局のところ、自分のアクションに意図を持っていると、そのアクションで何を狙うのか、その狙いに対して、今取ろうとしているアクションが最適なのかをしっかり考えざるを得なくなり、結果として自分のアウトプットの質が向上します。
例えば、顧客に新機能のリリースを伝えようとした場合、①その機能で「既によく使ってくれているユーザーの活用頻度を更に上げること」を狙う意図を持つか、②「少し活用から離れてしまっているユーザーが復活すること」を狙う意図を持つかで、伝え方も異なってくるはずです。
①の場合であれば、基本的にはプロダクト内で、その機能を活用しうるページ上で告知できれば狙いは十分達成されるでしょうし、機能を事細かに説明するというよりも、まず触ってみることを促すだけで足りるかもしれません。②の場合であれば、そもそもログインを促す必要があるので、プロダクト外、メールなどでのご連絡が主になるでしょうし、案内の内容も、「この機能(が新たに加わった当該プロダクト)を使ったら、こんなメリットがあります」という顧客が享受する便益をより強調した案内が必要になるでしょう。
こういったことを都度考えることで、少なくとも何も考えずに「とりあえずメールで連絡しておこう」と考えてしまっていた時よりも、よりシャープなアウトプットになるイメージが持てると思います。
ネクストアクションが明確になる
意図を持った仕事をすることで、当該仕事に対する何らかの結果が出た時に、その振り返りが容易に行え、結果として次はどうするべきかが明確になります。
例えば、前述の例のうち②のケース「少し活用から離れてしまっているユーザーが復活すること」を狙った場合、一部の顧客は当該新機能によって、再度ログインしてプロダクトを使ってくれるようになった一方で、全く効果がなかった(戻ってこなかった)顧客も出たとします。
この場合、どうやら「少し活用から離れてしまっているユーザーが復活すること」という狙いは外れていないと考えられます。一方で案内するメールの内容については、刺さる場合とそうでない場合があったことが予想されます。このような状況下では、まず後者の原因を考えるというのがネクストアクションになり、その原因の仮説がまた次に新機能の案内をする時に役立つ、というサイクルを作ることができます。
意図を持つことで、一つ一つの業務が繋がって、次のより良い成果を出すためのステップになるのです。
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マネージャーとしての向き合い方
マネージャーとして、メンバーに対して何か指示やお願いをする場合には、必ずチームメンバーに自らの意図を説明するべきだと考えています。理由は簡単で、バックグラウンドが異なるメンバーの間では、どうしても伝えないことで認識の齟齬が生まれてしまう懸念を排除できないからです。また、メンバーに納得感を持ってもらい、前向きに業務に取り組んでもらうための仕掛けでもあります。
その一方で、メンバーがマネージャーにそのアクションを確認してもらう時も、可能な限り意図の説明を求めたいところではあります。これは端的にメンバーの成長機会を意図的に作り出すためで、習慣づけを促すものです。
昨今では、ビジネスチャットツールでのコミュニケーションが主流になり、そのツールの性質上、詳細な意図の説明を長文で書くことはやや億劫になりがちですが、貴重な成長機会として、励行していきたいところです。
まとめ
冒頭で、基本的に人間の行動には何らかの理由があると書きましたが、その一方で、普段の生活では、なんとなくぼーっとしてしまったり、受け身になってしまうこともあるのが常だとも思われます。
そういった中でも、仕事ではなるべく意図を持って取り組むことで、前に進んでいる成長実感を得ることができるので、是非継続的に習慣づけをして頂けたらと思っています。